歯石について

こんにちは。

歯科医師の玉田です。

今回は歯石についてです。

歯石はプラークが石灰化して硬くなったもので、歯科医院で定期的に除去することが必要です。

不十分な歯磨きのため、プラークが長期間、歯の表面についているとき、唾液に含まれるカルシウムやリン酸がプラークに沈着して(石灰化)、石のように硬くなったものが歯石です。

歯肉より上の歯の表面についているものを「歯肉縁上歯石」といい、白っぽい色で比較的柔らかです。これは、唾液の中に含まれているリン酸カルシウムがついて形成されたものといわれています。

歯周病が進行して歯と歯肉の溝が深くなったところにできるものを「歯肉縁下歯石」といい、黒褐色でかなり硬く取り除きにくいのが特徴です。これは歯と歯肉の間からの浸出液の成分が含まれます。

歯石は、成分の約80%はリン酸カルシウムですが、そのほかにタンパク質、炭水化物や細菌の死骸などからもできています。歯石そのものは、う蝕(むし歯)を引き起こしませんが、歯石の表面がざらざらしているので、そこに細菌が増殖し歯周病を引き起こします。

歯石の除去には、そのもととなるプラークをつかなくするための毎日のブラッシングが肝心ですが、少しでも取り残すとそこから増えますので、正しい歯磨きでプラークを完全にとることとが必要です。

お口の中から、100%完全にプラークをなくすことは困難で、数か月程度でたいていの方には歯石が沈着してきますので、定期的に歯石除去をすることが効果的です。