衛生士の石橋です。
今回は親知らずについて書いていきます。
親知らずは、1番奥に生える8本目の歯です。
正式には第3大臼歯といい、名前の通り大きな歯です。
しかし最近は退化傾向にあるため生える方向が曲がっていたり、骨の中で成長しきって口腔内に出てこなかったり、本来よりかなり小さいものになったりしている人が多いです。
人によっては歯自体が作られない事もあります。
骨の中に埋まっていれば基本的には悪さをしませんが、曲がって生えたり、半分しか生えていない、もしくは口腔内には出てきていないが骨からは出てきているというような状態だと体調を崩した時や抵抗力が落ちた時などに腫れが出る可能性があります。
また、清掃が十分に行えないため、虫歯のリスクも高くなります。
曲ったり半分しか出てきてない場合、第2大臼歯にぶつかっている事が多いため親知らずだけでなく機能している手前の歯にも虫歯ができる可能性が高くなってしまいます。
歯肉の下で虫歯になった場合、治療が困難なため7番目の歯まで抜かなければいけなくなってしまいます。
歯科での専門的なクリーニングをしても、歯肉の下まではお掃除できません。
必要があれば抜歯をおすすめします。
ただ、親知らずを抜くときには注意が必要です。
上の歯の場合は上顎洞という空洞に隣接している場合、歯を抜いたときに穴が開いてしまう事があります。
下の歯の場合は下歯槽管という血管と神経が通る管があり親知らずが隣接している場合があります。
下歯槽管に触ってしまうと痺れが出たり大量出血の可能性あります。
そのようなリスクの高い場合は大学病院を紹介させて頂き、専門医に抜歯して頂きます。
今の自分のお口の中がどういう状態なのか検診などで確認してみましょう。