ドライマウスについて

衛生士の石橋です。
あけましておめでとうございます。

今回はドライマウスについて書いていきたいと思います。

ドライマウス(口腔乾燥症)とは、名前の通り、お口の中が乾く症状を言います。

今の時期エアコンなどで乾燥していますが、健康な状態では水分補給をすれば対処できます。

ドライマウスの方の場合、水分補給をしても一時的にしかおさまりません。
ドライマウスは、唾液の分泌量が減り様々な問題が起こります。

唾液は、食事の時に噛み砕いた食べ物を飲み込みやすいようまとめ、飲み込む時には潤滑剤の役割をします。
食事の後は、お口の中に残った食べ物の洗浄する効果もあります。

また、お口の中は歯以外の部分は全て粘膜なので、様々な刺激から粘膜を保護する作用があります。

他にも、消化酵素や抗菌作用、お口の中をpH7程度(中性)に保つ役割や、食べ物の味をわかりやすくする効果など、様々な働きをしています。

ですので、唾液の分泌量が減ってしまうと上記の作用が低下してしまいます。

悪化すると、粘膜や舌が傷付き、痛みを起こしたり、唾液中の抗菌作用で一定数だった細菌が増殖し強い口臭がしたり、虫歯、歯周病になりやすくなります。

ドライマウスの原因は

・口呼吸により、乾燥した空気が常に出入りしている為にお口全体が乾燥してしまう。

・ストレスにより唾液分泌量が減少する。

・柔らかい食べ物を摂る機会が多く、咀嚼回数が少なくなり唾液を分泌する信号があまり脳へ行かなくなり、徐々に分泌量自体が減少する。

・加齢による分泌量の減少。

・薬の副作用により唾液分泌量が減少する。

・シェーグレン症候群によるドライマウスの併発。

などがあります。

予防、対処法は

・こまめに水分を取り、なるべく潤った状態を保つ。
こまめに水分補給をするので、糖分の入った物だと虫歯の原因になりますので、水が好ましいです。

・唾液腺マッサージをし、唾液の分泌を促す。
大きな唾液腺は、顎の下(奥歯の下辺り)と、もみ上げの辺りにあります。
優しくマッサージしてあげる事で唾液の分泌の促進が期待できます。

・よく噛んで食事をする。
噛む事で脳に唾液分泌を促す信号が行きます。

・人口の潤滑剤を使う。

という方法があります。
水分補給、よく噛む、マッサージをする。
専門的な知識が必要なく、すぐに実践できるものばかりです。

最近口の中が乾くなぁ…。と思ったら試してみて下さい。
今年も患者さんに喜んでもらえるようにがんばっていきます。
よろしくお願します。

虫歯の進行について

歯科衛生士の松原です。

2018年になりました。本年もどうぞよろしくお願い致します。

今回は虫歯の進行について書いていきます。

虫歯はC0〜C4までの段階に分けられ、それぞれの進行に伴った治療が行われます。

まずはごく初期の虫歯の状態であるC0について説明していきます。

歯の一番表層のエナメル質が少し溶かされて、白や茶色に濁ったりします。(エナメル質については前回のブログを参考にしてください。)

また噛み合わせの面の溝に茶色く変色がみられることもあります。

この段階では痛みなどの症状はほとんどありません。

削らずにフッ素塗布や定期的なクリーニング、ご自宅でのセルフケアなどで様子を見ることもあります。

次にC0よりも1段階虫歯が進行したC1について説明します。

この段階ではエナメル質のみが溶かされ歯に穴が開いた状態です。

C1では虫歯がエナメル質にとどまっているため痛みはほとんどありません。

ですが、穴が開いている状態ではセルフケアは難しくエナメル質を越えた虫歯の進行スピードは速くなるため、通常は虫歯を削って詰め物をして治療します。

虫歯が出来た場所により、詰め物の種類は変わります。

虫歯は1度出来てしまうと基本的には元には戻りません。
経過観察をしていく大きさの段階の虫歯でも注意してフッ素を使用するなど、進行をなるべく抑え維持していけるようにセルフケアをする必要があります。

次回はC2〜C4の虫歯の進行について書いていきます。