バイオフィルムについて③

衛生士の石橋です。

今回はバイオフィルムが間接的に関与する全身疾患について書いて行きます。

バイオフィルムが間接的に関与する疾患には、糖尿病があります。

歯周病は慢性的な炎症を起こす疾病です。

歯周病により作られた炎症物質は、血液を介し全身に運ばれます。

炎症物質には、血糖値を下げるホルモンでさるインスリンの働きを妨げてしまいます。

高血糖状態が続くと体の防御が低下し、感染しやすくなると言われています。

これにより、歯周病は悪化しやすくなります。

他には、歯周病菌の刺激により動脈硬化誘導物質が産生され、血管内に脂肪の塊ができ、血管が詰まりやすくなります。

血管内にできた脂肪の塊が血液に流され、脳の血管に詰まってしまうと脳梗塞を引き起こします。

これが心臓の血管に詰まれば心筋梗塞になります。

脳梗塞などの予防には生活習慣の改善と共にお口の中の健康にも注意していくと良いですね。

デンタルフロスについて

歯科衛生士の松原です。

今回はデンタルフロスについて書いていきたいと思います。

歯と歯の間は、歯ブラシの毛先が届きにくいため汚れが残りやすく、むし歯や歯周病が発生するリスクの高い場所です。

歯の汚れは歯ブラシだけでは60%程度しか取り除くことができないと言われています。
しかし、歯ブラシと併せてデンタルフロスや歯間ブラシを使うと90%近くのプラークを取り除くことができると言われています。

歯ブラシとフロスを併用し、より良い毎日のお手入れが虫歯や歯周病のリスクを低くします。

効率よくきちんとお手入れをするためにも、毎日のケアに歯と歯の間のお手入れも取り入れてみてください。

デンタルフロスには種類があります。

指で巻き取り使用するタイプとホルダータイプのものです。

ご自身で使いやすいタイプの物をお選び頂き試してみて下さい。
ただし、フロスの形状によっては歯の位置により適した形がちがうことがありますので、使用が初めてでご不明点があれば1度ご相談ください。

またブリッジなどの繋がっている歯には使用することが出来ません。

フロスが引っかかったり、ほつれたりする場合は、歯と歯の間にむし歯ができていたり、歯石がついていたりする可能性がありますので、確認が必要です。

歯ブラシだけでなく、間の汚れを落とすデンタルフロスも毎日のお手入れにぜひ追加してみて下さい。

保田好隆先生 セミナー受講

保田好隆先生のアンカースクリューを用いた限局矯正セミナーを受講してきました。
保田先生は大阪大学歯学部矯正学講座で助教授をされ、現在京都でご開業され「保田矯正塾」を主宰されています。

今回のセミナーの内容は、一般歯科医が応用しやすいアンカースクリュー(簡単に説明すると矯正用の骨の中に埋入するネジの事です)を使用して部分的な歯列を改善する方法を習得するものです。

お口全体であれば矯正専門医に依頼をするのですが、部分的、しかも1本だけ歯並びが悪いケースは、患者さんが放置してしまう事が多いです。
しかしそのような部分は清掃状態が悪いため、虫歯や歯周病が進行し歯を失う事も少なくありません。
それを、少しでも改善出来るよう今回セミナーを受講してきました。

保田先生の親身な説明はとても分かりやすく、実習を繰り返し指導して頂いたおかげで臨床に導入出来そうです。
引き続き年内一杯矯正のセミナーを受講し、より知識と技術の向上に努めて行きます。

今回学んだ新しい治療方法を当院で反映出来るようスタッフ共々レベルアップしていきたいと思います。