歯ぎしりについて

衛生士の石橋です。

今回は歯ぎしりについて書いていこうと思います。

最近、受診される患者さんで、歯ぎしりによってお痛みがでてしまった方が多くいらっしゃるように思います。

実は私も寝ている間に歯ぎしりをしています。

人によって症状の程度は違いますが、私は酷い時には柔らかい物を噛むのも辛い程の痛みが出ます。

かなり強い痛みがあるので、原因がわからない方はむし歯や他の疾患と間違えてしまうかもしれません。

歯ぎしりの原因は主にストレスの発散と言われています。

生活環境が変わったり、日々のお仕事等、いろいろな所でストレスを感じ、寝ている間に歯ぎしりで発散しています。

寝ている間、無意識にしているので、起きている時にはかからないような強い力がかかっています。
なので、無理に動かされた歯の周りの骨を痛めてしまい、噛むと痛い等の症状が出てしまいます。

歯ぎしりで起こるのは痛みだけでなく、歯磨きの時や冷たいものを飲食するとしみるといった症状も起こります。

歯の周りの骨を痛めてしまうような力がかかっているので、ギリギリした歯の切端や、根元の薄いエナメル質が削れ、刺激を伝達しやすい象牙質という面が露出てしまったり、歯茎が下がり、本来お肉の中に入っている根が露出してしまい、しみる症状が出てしまいます。

他にも、治療した歯に入っている詰め物、被せ物の破損の原因にもなります。

歯ぎしりによる害は沢山ありますが、ストレス発散という役割がありますし、寝ている間無意識にしているので、止めるのは難しいです。

痛み等の症状が定期的に出てしまう場合はナイトガードというマウスピースを使い、衝撃を和らげるという方法があります。

最初は異物感があるので、寝ている間に外してしまう方もいらっしゃいますが、使っているうちに慣れてきます。

もし、朝起きた時に顎に違和感があったり、ご家族の方に歯ぎしりしていると指摘された場合、ご相談頂ければと思います。

入れ歯のお手入れ

歯科衛生士の松原です。

今日は入れ歯のお手入れ方法について書きたいと思います。

入れ歯のお手入れの基本はご自身の歯と同じように毎食後ブラシにて汚れを落とすことです。

入れ歯に着いた食べかすなどを洗い流し、汚れを丁寧にブラシを使って落とします。

注意する箇所は、クラスプ(歯に掛ける金属の部分)や歯の部分の溝などです。
また歯肉に接する裏側の部分は個人の形に合わせて、でこぼこしている場合もあります。
こちらもよくお手入れが必要です。

入れ歯専用のブラシなどを使用しましょう。

歯磨き粉は使用せずにお手入れします。
歯磨き粉に含まれる研磨剤で入れ歯を痛めてしまう可能性があります。

何かをつけてブラシのお手入れをしたい場合には、入れ歯をブラシにてお手入れする際に使用する洗浄剤もあるのでそちらを使用するのがおすすめです。

お口の中で毎日使うものなので、錠剤を水に溶かし入れ歯を浸けておくタイプの洗浄剤で細菌量を減らしたり臭いを取るのもおすすめです。

入れ歯を水中保管する際は必ず毎日お水を交換して下さい。

ホームケアにて取れなくなってしまった汚れは、歯科医院にて洗浄を行います。

また入れ歯は定期的に、適合や緩みがないかを確認する必要があります。
緩んだまま使用するとご自身の歯や歯茎を痛めてしまう可能性があります。
定期検診にて確認をおすすめします。

ご自宅で入れ歯のお手入れの参考になればと思います。
ご自宅でもお手入れしてみて下さい。

歯科治療におけるデジタル化

9月7日、月に1回の勉強会に参加して来ました。
勉強会の最後に特別講習として、(株)ヨシダさんから近年の歯科治療におけるデジタル機器のレクチャーがありました。

皆さんも3Dプリンターという言葉をTVなどで一度は耳にされた事があると思います。
3Dプリンターは光学スキャナ(カメラ)でデータを読み取り、それを設計図として、その断面形状を付加加工で積層して立体物を作成します。
(株)ヨシダさんの話によると、歯科においても光学スキャナで口腔内のデータを読み取る事で、従来歯形を取っていた作業を省く事が治療のケースによってですがかなり高いレベルで出来るようになってきたそうです。

虫歯の治療に必要な技工物「被せ物」「詰め物」は歯形を取る事から始まり、多くの技工過程と、技工士さんの熟練した技術によって1つ1つ手作りされるものです。
そのためどうしても技術的に差が出たり、時間が掛かる事は避けられない問題でした。
今後、デジタル化で省略できる操作や、機械による作製が可能になる事で、技工物の均一化、作製効率が上がる事が期待できます。
また、デジタル化が急速に進む事で、今までになかった治療方法が数年後にはスタンダードなものになるかもしれません。

今後も患者様にとってプラスになる事であれば、治療に限らず積極的に取り入れて行きたいと思っています。