歯肉炎と歯周炎

衛生士の石橋です。

今年もよろしくお願い致します。

今回は歯肉炎と歯周炎について書いていきます。

歯肉炎と歯周炎(歯周病)、似た言葉ですよね。

どう区別しているのでしょうか。

当院では初診時、定期検診時、久しぶりに来院された方に歯周検査を行っています。

この検査で見ているのは、歯周ポケットの深さ、出血の有無、動揺の有無です。

歯周炎の場合、歯周ポケットが4ミリ以上で、出血、動揺、レントゲン審査が必要です。

歯肉炎は歯肉に炎症が限局している為、検査時に歯周ポケットの数値が4ミリ以上あっても、炎症が治ると腫れていた歯肉が引き締まり数値が改善し、出血もし辛くなります。

毎日のブラッシングで再発を防ぎましょう。

歯周炎は歯肉炎が進行したもので、炎症が歯を支えている骨に波及し、骨を壊していく為、動揺を伴う場合があります。

軽度の歯周炎であれば歯石除去後、歯肉が引き締まり、動揺もなくなる場合がありますが、一度壊れた骨はなかなか再生しません。

再生したとしても元の状態に戻す事は難しいです。

骨は歯肉と違い、回復が遅い組織です。

逆に歯肉は反応の早い組織なので、歯石除去後に検査結果が改善したからといって油断すると、すぐ歯肉炎になり、骨が減っているのでポケット数値も深くなります。

上に書いたように、一度壊れた骨は元の状態まで戻す事が難しい組織なので、基本的に歯周炎は完治するのが難しいです。

毎日のブラッシングに加え、定期検診での検査、歯石除去、レントゲン審査などで現状維持していきましょう。