「より良い治療環境作り」の取り組み

2018年も気が付くと3月になっていましたが、今年も「やまもと歯科医院」では「より良い診療環境作り」を目指してプチリニューアルを続けて行きます。

昨年行ったプチリニューアルの例として
「診療の内容に応じた予約システムの変更」
「歯科衛生士スタッフの診療曜日、時間の固定」
などが挙げれられますが、一番出来て良かった事は
「診療開始前、患者様に治療説明時間をアポイントの一環として組み込んだ」
事です。

これによって患者様の通院回数が増える事がありますが、当院のポリシーである
「患者様と一緒のゴールを目指す」という事がより明確に出来たと思います。
患者様に、
「どのような治療を受けて頂くのか」
「通院期間はどの位必要なのか」
「治療の選択肢は何があるのか」
等をお伝えするにはどうしても時間が必要です。
また、それを知って頂く事は患者様にとってとても大切な事と考えています。
ゴールが分からなければ治療を続けるモチベーションが維持できません。
治療期間が長く、複雑で高度になる程、患者様の理解と協力は必須です。
そのために、診療時間を少なくしても説明の時間を増やしました。

治療中の患者様でも、分からない事、知りたい事があればスタッフ誰でも大丈夫ですのでいつでもお問い合わせください。

 

 

 

歯ブラシのセミナーに参加してきました

衛生士の石橋です。

1月18日に歯科材料メーカーのGC(ジーシー)の歯ブラシの処方についてのセミナーに参加してきました。

GC製品のルシェロを使ったセミナーだったのですが、このルシェロというシリーズはたくさん種類が出ていて、全部試してみましたが、本当に一本一本に特徴のあるものでした。

今まで知らなかった種類のブラシや、普段自分では使わない硬さのブラシを試させてもらったりと、とても勉強になりました。

今回はルシェロでの講義でしたが、他のメーカーの歯ブラシにも共通するところがあるので、これからの診療に活かしていきたいと思います。

 

虫歯の進行について②

前回はC0とC1の虫歯の進行について説明しました。

今回は更に進行したC2〜C4について説明していきます。

まずはC2です。

虫歯の進行でC2と呼ばれるものは、虫歯が象牙質に達した状態です。
(象牙質については歯の構造についてのブログを参考にしてみて下さい。)

冷たいものがしみたり、甘いものを食べた時の痛みを感じ始めます。

特に隣り合う歯と歯の間は虫歯の好発部位です。
出来てしまうと治療のために虫歯を削る範囲が大きくなることがあります。

特に奥歯の歯と歯の間に出来てしまった虫歯はレジンなどの詰め物ではなく、金属等の型を取って作製する詰め物が適応となることがほとんどです。

次はC3まで進行した虫歯についてです。

この段階では神経が炎症を起こします。

何もしていなくてもズキズキとした痛みが起きます。

この状態を放置し虫歯が進行していくと、神経が壊死してしまいます。
痛みが一時的になくなるのですが、これは治ったわけでなく、神経が失活することにより痛みを感じなくなっただけです。

まだ神経の内部は炎症を引き起こす感染した物質が残ったままなので悪化する恐れがあります。

また更に放置していると歯の根っこの先に膿がたまる症状が起こります。
感染の度合いが強く、炎症の再発なども起こりやすくなり、予後もよくありません。

最後はC4です。

C4は、虫歯により歯の上の部分がほとんどが無くなってしまっただけでなく、歯の根っこまで虫歯になってしまったものを言います。

ここまで進行すると、歯を残すことは不可能です。
残念ながら抜歯になります。

歯を抜いた後、傷痕が治るまでは最終的な治療を行えません。
抜歯した所が治癒した後、歯を抜いた所を補う、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの治療を行います。

虫歯は進行するにつれ、治療の期間や内容が複雑になります。
そして予後も不良になっていきます。

虫歯を見つけたら1日でも早く治療や、日常のお手入れの改善を開始されるようお勧めいたします。

新年度を迎えて

1月10日に参加しているジアズクラブ東京の新年1回目の勉強会に参加して来ました。

例年1回目はジアズ主催の小野先生による3時間に及ぶ特別講演です。
前半は今後の歯科の展望や症例検討をして頂きとても参考になりました。
後半は例年通り人として、歯科医師としての心構えに関してでしたが、毎年身が引き締まる思いで聞かせて頂いています。

心に響く多くの話がありましたがその中でも
「5年後、10年後のビジョンを持つ」
「謙虚で素直な気持ちと、感謝の心を忘れない」
今年はこの2つを特に意識しようと思いました。

スタッフと一緒により良い歯科医院作りに反映させるよう日々忘れずに過ごして行きたいと思います。

 

 

ドライマウスについて

衛生士の石橋です。
あけましておめでとうございます。

今回はドライマウスについて書いていきたいと思います。

ドライマウス(口腔乾燥症)とは、名前の通り、お口の中が乾く症状を言います。

今の時期エアコンなどで乾燥していますが、健康な状態では水分補給をすれば対処できます。

ドライマウスの方の場合、水分補給をしても一時的にしかおさまりません。
ドライマウスは、唾液の分泌量が減り様々な問題が起こります。

唾液は、食事の時に噛み砕いた食べ物を飲み込みやすいようまとめ、飲み込む時には潤滑剤の役割をします。
食事の後は、お口の中に残った食べ物の洗浄する効果もあります。

また、お口の中は歯以外の部分は全て粘膜なので、様々な刺激から粘膜を保護する作用があります。

他にも、消化酵素や抗菌作用、お口の中をpH7程度(中性)に保つ役割や、食べ物の味をわかりやすくする効果など、様々な働きをしています。

ですので、唾液の分泌量が減ってしまうと上記の作用が低下してしまいます。

悪化すると、粘膜や舌が傷付き、痛みを起こしたり、唾液中の抗菌作用で一定数だった細菌が増殖し強い口臭がしたり、虫歯、歯周病になりやすくなります。

ドライマウスの原因は

・口呼吸により、乾燥した空気が常に出入りしている為にお口全体が乾燥してしまう。

・ストレスにより唾液分泌量が減少する。

・柔らかい食べ物を摂る機会が多く、咀嚼回数が少なくなり唾液を分泌する信号があまり脳へ行かなくなり、徐々に分泌量自体が減少する。

・加齢による分泌量の減少。

・薬の副作用により唾液分泌量が減少する。

・シェーグレン症候群によるドライマウスの併発。

などがあります。

予防、対処法は

・こまめに水分を取り、なるべく潤った状態を保つ。
こまめに水分補給をするので、糖分の入った物だと虫歯の原因になりますので、水が好ましいです。

・唾液腺マッサージをし、唾液の分泌を促す。
大きな唾液腺は、顎の下(奥歯の下辺り)と、もみ上げの辺りにあります。
優しくマッサージしてあげる事で唾液の分泌の促進が期待できます。

・よく噛んで食事をする。
噛む事で脳に唾液分泌を促す信号が行きます。

・人口の潤滑剤を使う。

という方法があります。
水分補給、よく噛む、マッサージをする。
専門的な知識が必要なく、すぐに実践できるものばかりです。

最近口の中が乾くなぁ…。と思ったら試してみて下さい。
今年も患者さんに喜んでもらえるようにがんばっていきます。
よろしくお願します。

虫歯の進行について

歯科衛生士の松原です。

2018年になりました。本年もどうぞよろしくお願い致します。

今回は虫歯の進行について書いていきます。

虫歯はC0〜C4までの段階に分けられ、それぞれの進行に伴った治療が行われます。

まずはごく初期の虫歯の状態であるC0について説明していきます。

歯の一番表層のエナメル質が少し溶かされて、白や茶色に濁ったりします。(エナメル質については前回のブログを参考にしてください。)

また噛み合わせの面の溝に茶色く変色がみられることもあります。

この段階では痛みなどの症状はほとんどありません。

削らずにフッ素塗布や定期的なクリーニング、ご自宅でのセルフケアなどで様子を見ることもあります。

次にC0よりも1段階虫歯が進行したC1について説明します。

この段階ではエナメル質のみが溶かされ歯に穴が開いた状態です。

C1では虫歯がエナメル質にとどまっているため痛みはほとんどありません。

ですが、穴が開いている状態ではセルフケアは難しくエナメル質を越えた虫歯の進行スピードは速くなるため、通常は虫歯を削って詰め物をして治療します。

虫歯が出来た場所により、詰め物の種類は変わります。

虫歯は1度出来てしまうと基本的には元には戻りません。
経過観察をしていく大きさの段階の虫歯でも注意してフッ素を使用するなど、進行をなるべく抑え維持していけるようにセルフケアをする必要があります。

次回はC2〜C4の虫歯の進行について書いていきます。

歯間ブラシについて

衛生士の石橋です。

今回は歯間ブラシについて書いていきます。

加齢や習癖、治療後の補綴物(被せ物や詰め物)の形態によりできた隙間の清掃に、歯間ブラシはとても有効です。

先日患者さんから
「歯間ブラシを使うと余計に歯茎が下がってしまうのではないか。」
と質問がありました。
確かに、歯間ブラシが入るスペースのないような所に無理に歯間ブラシを使おうとすれば歯肉退縮の原因になりますが、その部位に合ったサイズを使い、適切に操作をすればとても良い清掃器具です。
歯間ブラシにはメーカーにもよりますが、LL〜4Sまでと幅広くサイズがあります。
狭い隙間に大きいサイズは入りませんし、大きな隙間に小さいサイズを使えば、清掃はできますが効率が悪いです。
隙間に入れた時に痛みや抵抗がなく、動かした時にブラシの感触がわかるものを選ぶと良いと思います。

歯茎を傷めてしまう危険が高いのは歯間ブラシを隙間に入れる時です。
斜めや上からブラシを入れると歯茎に傷をつけてしまいます。
奥歯の方は頬や舌があり少し難しいですが、基本的には真横から入れます。
慣れるまでは鏡を見ながら使うようにしましょう。
鏡を見ながら使ってもうまく入らない場合は無理せず、ご質問頂ければと思います。

今年もあと僅かですね。
年末は忙しくなりますが風邪など体調崩されないように気をつけて下さい。

歯の構造について

歯科衛生士の松原です。
12月になりました。年内の予約も段々と混雑し始めていますので、歯でお困りの事があれば、お早めにご連絡下さい。

今回は歯の構造について書きたいと思います。

歯はいくつかの層の中に神経があり、さらにその歯を支えている骨や歯茎などがあります。

歯を支えている組織にも色々とありますが、今回は歯の構造について説明していきます。

まず歯の1番外側の層をエナメル質といいます。
ここの層が1番硬い層です。また人間の身体の中でも最も硬い組織です。

次にエナメル質の下に象牙質という層があります。
エナメル質に比べ柔らかい組織で歯の神経を取り囲んでいます。

そして象牙質の中側には歯髄があります。
これはよく歯の神経と言われている部分です。

この3つの層により歯は構成されています。
虫歯の進行はこの層のどこまで進行しているかにより、分類されます。
次は虫歯の進行や特徴について書きたいと思います。

来年もどうぞよろしくお願い致します。