こんにちは。
歯科医師の玉田です。
今回は8020運動についてです。
「8020運動」という言葉を、ポスターなどで目にしたことはありますか?
「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動です。
成人の永久歯の数は28本ですが(親知らずを除く)、80歳という年齢で、なぜ20本の歯を残す必要があるのか?それは、結論から言うと、20本以上の歯があれば食べるもののかたさ、大きさを制限することなく豊かな人生を歩めるからです。
40歳から70歳以上の方で、「何でも噛んで食べることができる」と答えた人の割合は、歯の本数が20本以上の人で約80%以上。19本以下の人で、約45~60%と大きな差が出ています。
フランスパン、堅焼きせんべい、たくあんや繊維質の多い野菜等、噛めば噛むほど味わい深くなる食品は、18~28本の歯がないと美味しく噛むことが難しいと言われています。
20本以上の歯があれば、さほど支障なく、これらの食品も食べることができます。また、75歳を対象とした調査では、自分の歯が20本以上ある人は、19本以下の人に比べ野菜を多く摂っていることもわかりました。
これは、歯が20本以上残っている人の方が、健康を維持するために必要なビタミンを摂取
しやすい状況ということです。
8020を目指すために、痛みがなくても定期検診を受け歯の保存を目指しましょう。